子どもが小学校入学を控えて年長になる頃、気になるけどよくわからないのが就学相談
わが家は療育先の先生から勧められ、4月から就学相談を受けることになりました。

実際に体験してみると、「就学相談ってこんな流れなんだ」と驚くことがたくさんありました。
ここでは、私自身の実体験をもとに、詳しくお伝えします。


就学相談のきっかけ

療育の先生から「小学校入学に向けて相談してみませんか」と勧められたのが始まりでした。
私の住む自治体では、療育に通っていなくても「発達がゆっくり」「小学校に上がる前に不安がある」という理由で希望すれば、誰でも就学相談を受けられるそうです。

正直、相談をするまでは「このまま何事もなく小学校生活を送れるだろう」と軽く考えていました。
でも、後から振り返ると、このタイミングで相談できてよかったです。


就学相談の流れ(実体験)

私たちが受けた就学相談は、以下のステップで進みました。

  1. 親の問診:成長の様子や日常生活で困っていることについて、丁寧に質問されました。
  2. 子どもの発達検査:口頭での質問や絵を使った検査があり、短時間ながら多面的に特性を確認していました。
  3. 結果の説明:「発達(知的)に遅れがある」「個別な支援が必要」といった具体的な説明を受けました。
  4. 就学先の検討:通常学級・支援級・特別支援学校など、子どもに合った進路を一緒に検討しました。

※当時は私が時短勤務だったため、相談すると1回の面談時間を長めにまとめてもらえたので、全体の回数は少なく済みました。こうした配慮が可能なのか、担当者に相談してみると良いと思います。


発達検査で「発達ゆっくり」と言われて

結果を聞いたときはショックでした。
「発達がゆっくり」とは感じていたものの、専門の先生からはっきりと言葉にされると、現実を突きつけられたように思えました。

私は時短勤務で働いていましたが、通院や支援の付き添いで仕事との両立に悩みました。
そして最終的に、退職という大きな決断をしました。

「1年間無理に働いて、小学校に入ってから後悔するよりも、この1年を子どもとしっかり向き合う時間にしたい」
そう気持ちを切り替えたのです。


療育だけでなく、自宅でも

退職してからは、療育に頼るだけでなく自宅での関わりも意識するようになりました。
生活習慣を整えたり、ひらがなや数の練習を一緒にしたり。
毎日小さな「できた!」を積み重ねることが、子どもの自信につながっていると感じます。


保育園での様子とフィードバック

就学相談の担当の先生は、保育園にも足を運んでくださいました。
集団の中での行動や友達との関わりを観察し、丁寧にフィードバックをいただけました。

療育先や就学相談の先生と保育園の先生が連携してくれる姿に、とても心強さを感じました。


小学校とのつながり

就学相談を通じて、小学校との連携も進みました。
就学前検診の際に「支援が必要な子がいる」と小学校へ伝えてもらえたことで、学校側も受け入れ準備を整えてくれるとのことでした。

さらに、支援級の見学予約もでき、実際に環境を知ることで少し安心感を持つことができました。


実体験から感じたこと

就学相談は、ただ「検査を受ける場」ではなく、子どもに合った環境を一緒に探す場だと実感しました。

「発達がゆっくり」と伝えられたときは確かにショックでした。
でも、早めに知ることで「家庭でできること」「学校にお願いできる支援」を前向きに考えるきっかけになりました。

退職は大きな決断でしたが、この1年を「準備の時間」として子どもと過ごすことで、後悔のないスタートを切りたいと思っています。


発達検査の種類(実際にいままで経験したもの)

  • 遠城寺式発達検査:運動・言語・社会性など、日常生活に根ざした発達の目安を幅広くチェックします。   「〇〇はできますか?」といった親の問診がメインです。
  • 絵画式発達検査:人や図形を描く課題を通して、知的発達や認知の段階を確認します。耳やまゆげが描けているか、等で点数化されていた記憶があります。
  • 田中ビネー式知能検査:言語・記憶・数・推理などを総合的に測定し、IQも算出されます。
  • WISC知能検査:IQだけでなく、言語理解・推理・記憶・処理速度など、得意不得意を詳しく把握できます。

発達検査を受けるときのポイント

発達検査の結果は、その子のすべてを決めるものではありません。体調や気分で数値が変わることもありますし、点数や診断名に一喜一憂する必要はありません。
大切なのは「子どもがどんな環境で過ごしやすいのか」「どんな学び方が理解しやすいのか」という手がかりをつかむことです。


まとめ

最初に「この子は〇歳〇か月です。個別な支援が必要です。」と伝えられたときは、とても落ち込みました。ですが、検査はできないことを突きつけるためではなく、支援の方向性を見つけるためのものだと気づきました。
就学相談や発達検査は評価の場ではなく、子どもがよりよく過ごせるためにどうしたらいいのか、相談できる場所でした。